
- 2022年2月28日
- リバースエンジニアリング
今回のブログは「リバースエンジニアリング」についてのご紹介です。
「リバースエンジニアリング」とは、簡単に言うとソフトウェア・ハードウェアを解析し、構造や動作を分析する事を指します。
様々な業界で使われる言葉ですが、今回は意味をぐっと絞って「既存の部品を3Dスキャンして3Dデータを作成する」事について解説します。
リバースエンジニアリングの工程について簡単に説明します。
まずは写真のような三次元スキャナーを使用して対象の部品を測定し、データとして取り込みます。
これだけで大まかな3Dデータは出来上がるのですが、この段階ではまだスキャナーで測りきれていない箇所や、数値のエラーが残ってしまっています。
それらの補足や修正の細かい作業をマニュアルで行えば3Dデータの完成です。
リバースエンジニアリングの目的は様々ですが、多少乱暴にまとめてしまうと以下の2種に分類できます。
①既存部品の3Dデータ化
②デザインの3Dデータ化
これらを個別に解説して行きましょう。
①既存部品の3Dデータ化
既に現物のある部品を測定し、3Dデータ化するのが①番です。
当社がお受けした仕事でも1番多いのがこのパターンです。
これも目的は様々なので、例として以下に列挙してみました。
◆Case1
金型が劣化してしまい作り直す必要があるが、古い部品なので3Dデータが無く、図面も失われてしまった。
◆Case2
生産が終了した部品が急遽必要になり、現物を基に同じ物を作りたい。
◆Case3
自社製品との比較・検証のため、他社製品の3Dデータが欲しい。
◆Case4
既存の製品を参考にして新製品を作るため、(法的に問題のない範囲で)既存の設計を流用したい。
ざっと挙げてみただけでもこれだけあります。
他にも、アイデア次第で活躍できる場面はまだまだ出てくるでしょう。
②デザインの3Dデータ化
デザイン先行の製品を作る場合、先行イメージとしてクレイモデル(模型)を作ることがあります。
リバースエンジニアリングを活用すれば、このクレイモデルを3Dデータとしてそのまま取り込む事が可能です。
CAD上では一から作ることが難しい繊細な曲面も、より容易に再現が可能です。
当社ではリバースエンジニアリングによる3D化だけでなくCADの設計も出来ますので、幅広いご要望にお答えすることが出来ます。
使用用途や希望価格に合わせた最適な材質・加工方法のご提案など、トータルでサポートさせて頂きます。
まずはお気軽にお問い合わせ下さい。