- 2022年1月21日
- 更新日:2024年4月5日
シリコーンゴムの加工を解説します!!
こんにちは!
今回は当社の得意分野である「シリコーンゴム」の加工についてご紹介します。現代社会には日用品や自動車などの工業部品まで、幅広く「シリコーンゴム」が使われています。
日頃様々な加工についてご紹介している当社ですが、実は国内トップのシリコーンメーカーである信越化学工業の一次特約店でもあり、材料販売から加工まで幅広くご対応しています。「シリコーンゴム」でのものづくりをしたい方は、ぜひご参考ください!
①3Dプリンター
プラスチックの試作ではかなりメジャーになっている3Dプリンターですが、実はシリコーンを材料に使える機種もあります。
3Dプリンターでは早く・安価に加工が出来ますので、取りあえず1個物を作りたい時や、急ぎで製品が必要な時に適した工法です。
ただし、製品の表面には3Dプリンター特有の積層による段差が出来てしまうので、精密な部品や、外観をきれいに仕上げたい部品にはあまり向かないかもしれません。
当社で保有している機種は国内に数台しか無い珍しいもので、混ぜもの無しの100%シリコーンの材料を使用できることが特徴です。
ホームページ内に特設ページや解説記事もありますので、是非そちらも御覧ください。②切削加工
ブロック状のシリコーンゴムから目的の形状を削り出す加工方法です。
硬度や形状によりフライスやウォータージェットなどの機械を使い分けて加工します。
3Dプリンターと同じく金型を使用しない加工方法なのでローコストなのが特徴です。
また、表面の仕上がりは3Dプリンターよりもきれいです。
ただし、複雑な3D形状の部品の加工は後述の型を使った加工方法に劣ります。
大量生産も不得意なので、試作・小ロット生産に向いた工法です。③真空注型
真空注型についてご紹介した記事では主にプラスチック部品の加工について触れましたが、実はシリコーンゴム部品の製作も可能です。
シリコーンゴムの注型の際にはアクリルを削って作った型を使用し、そこに液状のシリコーンを流し込んで固めます。
アクリルで型を製作するため、後述するコンプレッション成形やLIMSに比べると型代はかなり安価です。
しかし、手作業での工程がメインになるため製品単価はあまり安くありません。
1~50個程度の個数で力を発揮する加工方法です。→ 特設ページ
④コンプレッション(直圧)成形
金属製の型(金型)で製品を作る場合の主流な加工方法がコンプレッション成形です。
液状の材料を使う真空注型とは異なり、こちらではローラーを使って混ぜ合わせた練り生地を使用します。
練った生地を計量して金型に入れ、熱と圧力をかけて固めます。
ちょうどイメージとしてはたい焼きの様な感じでしょうか。
金型を使用した加工方法なので、もちろん量産が得意です。
しかし、人の手が加わる部分もまだまだ多いため、製品単価の安さでは後述するLIMSに遅れを取ります。⑤LIM成形
LIMとはLiquid Injection Moldingの略で、液状のシリコーンゴムを成形機で金型に流し込む工法がLIM成形です。
最大の特徴は材料の混合から成形までを全て自動化できることで、成形サイクルも短いため大量生産に適した成形方法です。
また、精度も非常に高いので高品質な製品の成形が可能です。
ただし、金型も精度の高いものが必要となるため、イニシャルコストが高いのが難点です。他にも、チューブのような製品を成形する押出成形や、シート製品の打ち抜き加工やプロッター加工など、「シリコーンゴム」を利用した様々な加工に取り組んでおります。
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