- 2022年4月22日
- 更新日:2024年4月5日
バイオプラスチックでの試作サービスを始めました
こんにちは!
今回は当社の新サービスであるバイオプラスチックの試作加工について説明します。バイオプラスチックの背景
みなさんもご存知の通り、今世の中では海洋の汚染や気候変動などの問題によりプラスチック使用量の削減が叫ばれています。
つい最近も2022年4月1日にプラスチックの資源循環について定めた「プラスチック資源循環促進法(通称プラ新法)」が施行されました。
その中ではマイルストーンとして2030年までの約200万トンのバイオプラスチック導入も定められています。
従来バイオプラスチックが使用されていた製品はビニール袋やプラ容器、文房具、複合機・プリンターの部品や消耗品が中心でしたが、今後はこれら以外のプラスチック製品にもバイオマス化の流れがやってくることが予想されます。
バイオプラスチックを用いた商品開発はより盛んになっていくでしょう。また、近年ではCAMPFIREやMakuakeなどに代表されるクラウドファンディングサイトの登場により資金の調達が用意になり、アイデア次第で新しい製品を開発できる土壌が整ってきています。
個人での開発のハードルが下がったため、バイオプラスチック製品においても従来にない発想での商品開発も期待できます。
バイオプラスチックの試作
さて、製品を開発する際には試作が必要です。
3Dデータ上でもある程度の確認は出来ますが、製品にした時の形状や機構、色や印字などのデザインを実際に確認するには試しに作ってみるのが一番です。しかし、ことバイオプラスチックにおいては試作のハードルが高いのが現状です。原因としては以下が挙げられます。
加工が容易なブロック材が存在しない
世の中のプラスチック製品のほとんどはペレットという粒状の材料から出来ていますが、ペレットから製品を作るためには高価な金型を使う必要があります。
試作ではそれを避けるため、既にブロック状に成形された材料から削り出して形状を作る事が多いのですが、バイオプラスチックはまだまだ普及していない材料のため、ブロック材が流通していません。取り組んでいる加工業者が少ない
バイオプラスチックは発展途上の材料なので、取り組んでいる加工業者はまだ少ないのが現状です。
日々新しい種類が開発されていますが、中にはクセが強く扱いづらい材料もあります。
そのような材料に対するノウハウの蓄積もまだまだこれからです。バイオプラスチックの成型技術
ここで、我々が開発した新しい成形技術「エポモールド」についてご紹介します。
この技術ではこれらの問題を解消して低価格で試作が可能です!
特徴
- 型は安価な2液硬化型の樹脂で作製
- 簡易成形機にて射出成形
- 寸法公差:JIS規格 中級 (~6:±0.1、6~30:±0.2、30~120:±0.3)
- 製品最大寸法:120mm×140mm×120mm
- 耐久ショット数:30個~50個
最大の特徴は金型を作成せずに、安価な樹脂製の型を用いて成形を行うところです。
樹脂製なので耐久性は低いですが、そもそも安価なので数が多い場合は型を複数個使ってカバーします。価格イメージ (材料支給の場合)
- 型費 5万~30万 (大きさ、形状による)
成形代(材料支給の場合) 数量 成形単価 1~5個 6,000円 5~10個 4,000円 10~20個 3,000円 20~30個 2,500円 30~40個 2,200円 40~50個 2,000円 バイオプラスチックでの製品開発の際には、ぜひ「加工のすすめ」までお問い合わせ下さい!
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