- 2024年6月19日
- 更新日:2024年7月1日
フッ素樹脂とは?代替品となる樹脂もご紹介!
こんにちは!
今回のブログは樹脂、、、の中でも「フッ素樹脂」と、
代替品として使用されることの多い樹脂にフォーカスしてご紹介します!!
「フッ素樹脂」とは?
フッ素樹脂は今や産業の最先端(半導体関係・航空機関係など)で必要不可欠、
我々の身近にある製品はフッ素樹脂無くして作ることができないと言っても過言ではありません。
簡単にフッ素樹脂の特徴を3つピックアップしてご紹介します。
- 耐熱性が高い(連続での耐熱温度が約260℃で熱源付近の部品にて需要が高い)
- 耐薬品性が高い(半導体装置や薬品製造の装置等、高い耐薬品性や化学変化がともなう条件下でのファーストチョイス)
- 摺動性が高い(耐摩耗性の高さから摺動で歯車などの部品に使用されるケースが多い)
耐候性/絶縁性/非粘着性etc.
ここまでハイスペックなフッ素樹脂ですが、
近年では世界的なPFAS規制などの影響からフッ素製品の使用が制限されるとの事です…
そこで今回フッ素樹脂と一部似た特徴を有する樹脂4種類をご紹介させていただきます!
(あくまで筆者チョイスのため参考程度に)
HDPE(摺動性)
メリット
- 安価(他樹脂と比較しても安価で、コストダウンに寄与)
- 軽量(比重が0.9程度のため製品の軽量化に最適)
- 高い摺動性(高い安全性から埋め込み式の人工軟骨に使用されるケースも)
デメリット
- 耐熱性(約70℃を超えると変形の可能性大)
POM(摺動性)
メリット
- 高い耐衝撃性や低吸水性(寸法変化が小さい)
- 高い高摺動性(耐摩耗性の高さから軸受け歯車などの部品に使用されるケースが多い)
- 高い機械特性(加工性の高さから単価を抑えることが可能)
デメリット
- 燃焼改良ができない(発火源から離す必要あり)
- 対候性(紫外線に弱く黄色く変色する)
PEEK(耐薬品・耐熱性)
メリット
- 高い耐薬品性(高温条件下でもほとんどの酸やアルカリ性に強い)
- 高い耐熱性(連続での耐熱温度が約250℃まで対応可能/熱水やスチーム耐性あり)
- 食品安全性が認められている
デメリット
- スーパーエンプラの中でもトップレベルに高価
- 一部強酸(濃硫酸/フッ素)に弱い
PPS(耐薬品・耐熱性)
メリット
- 高い耐熱性(耐寒温度は-20℃連続での耐熱温度が約220℃まで対応可能)(難燃剤を共存せずに高い難燃性がある)
- 高い耐薬品性(有機溶剤への高い耐性あり)
デメリット
- 耐摩耗性や瞬間的な耐衝撃性に弱い
いかがでしたか???
こうしてみると改めてフッ素樹脂のスペックの高さに驚かされます!
ぜひ用途やニーズ、重視するポイントなどから樹脂の選定を実施してみてください。
なお、株式会社ニッシリでは上記樹脂を含む各樹脂の切削加工や、
射出成形の試作から量産まで一貫してご対応が可能となりますので、お気軽にお問い合わせください!!
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