- 2025年12月24日
- 更新日:2026年1月7日
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プロダクトデザインサービス

ニッシリのプロダクトデザインは、造形や図面といったアウトプットだけでなく、「そもそもどんな製品にすべきか?」という構想フェーズを重視した支援を行っていることが大きな特徴です。
プロダクトデザインの構想フェーズでは、まだ仕様が固まっていない段階で「ユーザーは誰か」「どんな課題を解決するのか」「自社がやる意味は何か」「どのような体験を提供するのか」といった問いに向き合います。
こうした「構想フェーズのプロダクトデザイン受託」では、クライアント企業のアイデアや技術シーズをベースに、事業コンセプト・製品コンセプト・UXを整理し、「どんな製品として世に出すべきか」を言語化・可視化します。
「アイデアはあるが方向性が定まらない」
「技術はあるがどんなプロダクトに落とし込むべきかわからない」
「社内を説得できる企画の芯が作れない」
こういった、上流ならではのモヤモヤに対して、ニッシリが伴走して解像度を上げていくイメージです。設計や試作はその後のフェーズですが、そこで迷いなく動けるような骨組みを作ることが、このサービスの狙いです。
ニッシリはシリコーン一筋「70年」
シリコーンゴムと樹脂の試作~大量生産をサポートします。
提供できる具体的な支援領域
構想寄りプロダクトデザインは、商品企画・事業企画に近い上流工程を中心に、以下のような領域をカバーします。
デザイン画の作成
構想フェーズで検討したコンセプトや体験価値を、スケッチやラフレンダリングといったデザイン画として可視化します。主に、外観イメージ・形状方向性・利用シーンにおける佇まいなどを複数案で提示し、製品としてのあり姿をイメージできる状態にします。
UX/UI視点でのコンセプト企画支援
ユーザーリサーチの結果や想定シーンを踏まえ、プロダクトが提供すべき体験(UX)を整理します。「どのタイミングで・どのように・何を感じてほしいか」をストーリーとして描き、それを軸に製品コンセプトを組み立てます。画面UIがある場合は簡易なワイヤーフレームや画面遷移、物理プロダクトの場合は触り方・置き方・動き方などを含めた体験像の可視化も行います。
コンセプトメイキング・ポジショニング設計
市場の中でその製品をどこに位置づけるかを整理します。競合・代替手段・ユーザーインサイトなどを踏まえ、「何を価値として打ち出すのか」「どの層をメインターゲットとするか」「既存製品との違いをどう説明するか」といったポイントを、言葉とビジュアルの両面からまとめます。社内プレゼンにそのまま使えるコンセプトボードやキーメッセージ案まで含めて支援します。
構想段階の調査・分析(ベンチマーク/PEST/インサイト整理)
具体的な仕様に入る前に、関連市場・技術・法規制などの前提条件を整理します。近しいカテゴリのベンチマーク調査、PEST分析によるマクロ環境の整理、想定ユーザーの課題・インサイトの棚卸しなどを行い、「今このタイミングでこの製品をやる意味」を浮き彫りにします。その結果を踏まえて、複数案の構想(コンセプト案)を比較検討することも可能です。
事業性・採算性を踏まえた構想の評価
構想段階である程度の「ビジネスとしての筋の良さ」を確認するため、計画数量・ターゲット価格帯・想定コストレンジ・目標原価率などの観点からラフな採算性を評価します。ここで赤字確定のようなアイデアをふるい落とし、「勝ち筋のある案」に絞り込んだ上で、詳細設計への投資可否を判断する材料を提供します。
プロダクトデザインとは?基本情報を解説
プロダクトデザイン(製品デザイン)を自社でなく専門の外部デザイナーに依頼する理由には、いくつかの大きなメリットがあります。
プロの技術と客観的視点
専門のデザイナーは豊富な経験と高度なスキルを持っており、高品質な成果物が期待できます。社内メンバーだけで検討していると発想が固定されがちですが、外部のプロに依頼すれば第三者の新鮮な視点から提案を受けられます。例えば「企画段階では意識していなかった問題の早期発見」など、社内では気づかなかった課題に気づかされることもあります。
デザインの洗練とトレンド対応
専門家に任せることで、最新技術やデザイントレンドを取り入れた洗練されたデザインに仕上げてもらえます。近年は環境に配慮したサステナブルデザインの重要性が増しており、リサイクル素材や生分解性素材を使う「エコフレンドリー」なデザインが重視されています。プロのデザイナーであれば、こうした最新動向も踏まえた提案が可能です。
コスト面での最適化
外注には費用がかかるものの、場合によっては結果的にコスト削減につながるケースもあります。自社で無理にデザイン開発を行うと、知識不足から失敗し追加コストが発生するリスクがあります。プロダクトデザイナーなら素材や製造方法にも通じているため、問題の起きにくい設計でトータルコストを抑えられます。また、必要なときだけ依頼できるため、常勤デザイナーを雇うよりコスト効率が良い場合もあります(優秀なデザイナーを社員採用すると高額な人件費がかかるため)。
自社リソースの節約と業務効率
外注すれば社内スタッフは本来のコア業務に集中でき、手間と時間の削減につながります[8]。専門外の社員にデザイン業務を兼任させると負担増で残業が増える恐れがありますが、その点プロに任せれば安心です。俗に「餅は餅屋」というように、デザインはやはり専門家に任せることで効率的に進められます。
ブランディング効果
プロが手がけた優れたデザインはそのまま自社の資産になります。洗練された製品デザインは他社との差別化につながり、ユーザーの心に残るブランドイメージを築く助けとなります。デザインの力で製品の訴求力が向上し、ビジネス全体の成長戦略にも大きく寄与します。
プロダクトデザインのステップと必要な準備
実際にプロダクトデザインを外部に発注する際は、以下のようなステップで進めるとスムーズです。依頼者側でも事前準備をしっかり行うことで、ミスのない円滑なプロジェクト運営につながります。
STEP1. 目的・要件の整理(要件定義)
まず最初に、「なぜデザインを外注するのか」という目的や、デザインに求める要件を明確にしましょう。目的が曖昧だとデザインの方向性が定まらず、後工程で迷走してしまいます。以下の項目を社内で整理しておくと良いでしょう。
●達成したいビジネス目標
製品デザインを通じて何を実現したいか(例:「新規顧客層の開拓」「ブランド価値の向上」など)
●ターゲットユーザー
想定するユーザーの属性やニーズ(年齢層・ライフスタイル・課題など)
●訴求したいメッセージやイメージ
製品を通じてユーザーに伝えたいブランドイメージやコンセプト
●デザインを依頼したい範囲
具体的な対象(製品本体なのか、パッケージやロゴも含むのか等)
たとえば、「20〜30代の女性ユーザーに向けて、使いやすくおしゃれなキッチン家電を開発し、自社ブランドの若年層市場を拡大したい」など、具体的な要件定義として文章でまとめてみます。この段階で社内関係者の意見を集約し認識を合わせておくことも重要です。部署横断でブレストを行い、要件定義書やRFP(提案依頼書)を作成する企業もあります。ポイントは依頼側の考えるゴールをはっきり示すことです。
STEP2. デザイン発注前の準備(資料集め・スケジュール策定)
具体的な発注に先立ち、参考資料や仕様情報を整理しておきます。プロダクトデザインの場合、以下の準備が有効です。
参考デザインや競合製品の情報
イメージに近い既存製品の写真や、競合他社の製品例、デザインテイストの参考画像などを集めます。視覚的な参考資料があると、依頼先にこちらのイメージを正確に伝えやすくなります。例えば「◯◯社の製品のようなシンプルな形状」「△△のような色使い」など具体例があると共有認識を持ちやすいでしょう。
機能要件や制約条件の整理
製品のサイズ、材質の制約、耐久性や安全規格など、デザイン上考慮すべき仕様をリストアップします。技術的な要件や製造上の制約(「○○な機構を内蔵する必要がある」「量産は射出成形予定」等)はデザイナーに事前に知らせておくべき重要事項です。逆に、どこまで自由な発想を期待するかの範囲も伝えておきます。
スケジュールとマイルストーン
いつまでにデザイン案が欲しいのか、試作や最終納品の期限はいつか、といったスケジュール感を決めます。無理な短納期設定は避け、デザイナー側の作業プロセス(リサーチ→アイデア出し→ラフスケッチ→3Dモデリング→試作 など)に必要な期間を見込みましょう。
また中間チェックのタイミング(例: 初期コンセプト提案時、デザイン案決定前の試作レビューなど)や連絡方法も事前に確認しておくとスムーズです。デザイン作業は要件のすり合わせが肝心なので、途中段階で認識齟齬がないか確認する場を設ける計画を立てます。
予算の確認
社内で確保できる予算上限を決めておきます。予算によって依頼範囲を調整する必要が出るため、「この金額内で収まるなら○○も依頼したい」など優先順位を考えておきましょう。後述の費用相場も参考に、現実的な金額感を把握しておきます。
その他準備
プロジェクト開始前に秘密保持契約(NDA)が必要ならドラフトを用意する、製品開発の背景資料やこれまでの経緯があればまとめて共有できるようにする、なども忘れずに準備します。社内の決裁フロー上、途中成果物の社内確認に時間がかかる場合はその旨も先方に伝えておきましょう。
STEP3. 依頼先の選定と提案依頼
前章で述べたポイントを踏まえ、適切なデザインパートナーを選びます。複数の会社やデザイナーにコンペティションや相見積もりを依頼する方法も有効です。具体的には、要件をまとめた資料を持って数社に問い合わせ、提案と見積もりを比較検討します。複数の提案を比較することで、予算内で最もバランスの良い依頼先を選ぶ助けになります。
提案を受ける際は、見積もりの内訳を詳細に出してもらうよう依頼すると良いでしょう。「デザインコンセプト立案○万円」「3Dモデリング○万円」といった具合に項目別に提示してもらえれば、各社の金額差や対応範囲の違いを把握しやすくなります。
デザイン会社にせよフリーランスにせよ、最終的には担当デザイナー本人と直接会話して決めることを強くおすすめします。こちらの要求を伝えたときの反応、コミュニケーションのスムーズさ、提案内容への共感度などは大切な判断材料です。実績と合わせ、「この人(会社)なら信頼して任せられる」という相手を選びましょう。
STEP4. 契約の締結と発注開始
依頼先が決まったら、正式に契約を交わして発注開始です。口頭やメールのやり取りだけで進めず、必ず契約書を取り交わすようにしてください。契約書には、発注内容・納品物、納期、報酬額と支払い条件、知的財産権の取り扱い、機密保持、修正対応の範囲などを明記します。万一トラブルが起きた際に責任の所在を明確にできず損害を被るのを防ぐためにも、権利や義務を両者が合意した文書を残すことが重要です。特に知的財産権(デザインの著作権・意匠権等)の帰属先や、デザインの二次利用権(派生商品のデザインや改変利用の可否)については取り決めておくと安心です。
契約形態は通常業務委託契約になりますが、プロジェクト内容によっては準委任契約や請負契約など適切な形式を検討します。発注書・注文請書の取り交わしも行い、契約締結後に着手金の支払いが発生するケースもありますので社内手続きを進めます。
契約締結後、キックオフミーティングを開催してデザイナーと改めて認識合わせを行いましょう。「STEP1〜2で整理した目的・要件・仕様」を共有し、デザイナー側からの質問にも答えて、両者の理解をすり合わせます。あわせてプロジェクト進行フロー(定期ミーティングの有無、中間レビュー日程、連絡手段など)も確認します。こうした事前コミュニケーションを丁寧に行うことで、後々の手戻りを減らしスムーズな進行につなげることができます。
STEP5. 制作の進行、チェックとフィードバック
デザイン制作がスタートしたら、依頼者側は適宜進捗確認とフィードバックを行います。初期コンセプト案・ラフデザイン案・詳細デザイン案…と段階ごとにレビュー機会を設け、方向性にズレがないか確認しましょう。修正の希望があれば早めに伝え、できるだけ具体的なフィードバックを心がけます。「なんとなくイメージと違う」ではなく、「ここを○○な印象にしたい」「この部分のサイズを◯◯mm縮小してほしい」など明確に伝えることで、デザイナーも的確に対応できます。また、依頼者側の意思決定のスピードも重要です。確認に時間をかけすぎると納期に影響しますので、社内調整は迅速に行いましょう。
最終的なデザイン案がまとまったら、必要に応じて試作品(プロトタイプ)の製作や、関係者(製造部門など)による最終確認を経て正式な納品となります。納品物は図面や3Dデータ、レンダリング画像、プレゼン資料など契約で定めた形式で受け取ります。納品後は検収し、不備がなければ所定の報酬支払いを完了させます。成果物の知的財産権譲渡手続き(意匠出願や著作権譲渡契約など)が必要な場合は、別途対応します。
以上が一連の流れです。初めて外注する場合、戸惑う点もあるかもしれませんが、依頼者自身がデザインプロセスをある程度理解していることも成功の鍵です。近年では「デザインのことを知っている発注者」を増やすことの重要性も指摘されています。デザインの価値を理解するクライアントが増えれば、ビジネスがよりスマートに運用できるようになると専門家も述べています。ぜひ積極的にコミュニケーションを取り、協働して良い製品を作り上げてください。
プロダクトデザインはニッシリまでご相談ください。
「どんな製品にすべきか」が定まらない段階でも、ニッシリなら構想から伴走し、製品の方向性づくりをご支援します。
ユーザー価値の整理、体験設計、コンセプトメイキングなど、上流フェーズを重視したプロダクトデザインにより、アイデアを実現できる形へと明確化。社内の合意形成や次の設計工程へ迷いなく進める土台をつくります。
技術シーズをどう製品に落とし込むか悩んでいる企業様、企画の芯が定まらないとお困りの方は、ぜひ一度ニッシリへご相談ください。
